こんにちは。
彦根市の数学専門個別指導学習塾、安澤数学教室です。
 
今回は、中1数学の学習ポイントについて紹介します。
 
 
まず、中学1年生の数学では、はっきり言って実力をつける手段、応用問題に発展する単元はまだありません。
 
すべての内容が、基礎の基礎です。
 
 
中学1年の数学で学習する単元は、高校入試の問題比率でいうと10%もありません。
 
つまり中学1年の数学は、中学2年の後半から中学3年までの土台作りにあたるのです。
 
 
 
土台作りの重要性は説明の必要もないと思います。
 
しかし、今の公立中学の授業の進め方のバランスはよくありません。
 
中学1年生で学習する単元は6つ。
 
中学2年生で学習する単元も6つ、中学3年生で学習する単元は7つです。
 
そして、学年が上がるに連れて、1つの単元で学習する分量が多くなり、内容も難しくなっていくので、理解と演習にも時間がかかります。
 
応用問題までしっかり身につけようとすると、中学2年生の数学はの数学は1年生の最低でも2倍は時間がかかります。
 
更に、中学3年生は1年も時間がありません。
 
入試まで10ヶ月ほどです。
 
 
 
こうしてみると、土台作りは重要ですが、土台作りに時間をかけすぎているように感じられます。
 
そして、その上に構築する中学2年以降の単元に十分な時間がかけられないという矛盾が現実にあることを、前もって知っておいてください。
 
 
 
中学3年間の数学を全体的に見て、中学1年の数学が占める位置と内容をおわかりいただけたのではないかと思います。
 
つまり、中学1年の数学でいい点数が取れたとしても、まだ安心はできないのです。
 
よくあるお聞きする声が、「中学2年の2学期から成績が落ちだした」というお声。
また、「中学3年になって成績が伸び悩んでいる」というお声。
あるいは、「定期テストではそこそこいい点数が取れるのに、実力テストや塾の模試では思うような点数が取れない」というお声です。
それは大部分が当然の結果と言えるのではないでしょうか。
 
そうならないためにも、各学年の学習量に沿った勉強時間、そして努力が必要です。
 
 
 
中学1年と同じように中学2年の数学、中学2年と同じような気持ちと思考力で中学3年生の数学に臨んでは、成績は上がりませんし、実力もつきません。
 
では、中学1年の数学では、何をすればよいのでしょうか
 
それはまず基礎の徹底からです。
 
ひとつは、計算に徹することです。
 
正確な計算力を十分身につけてください。
 
正負の数、文字式、方程式と3つもの単元があるのですから、その中で正確な計算力とある程度のスピードを磨いておきましょう。
 
 
次に、図形です。
 
問題を単に解いたり、そこに描かれている図形を目で見るだけでは不十分です。
 
ノートを使って、立方体を中心に正八面体まであらゆる立体の見取り図を手書きで、素早く、正確に描く練習をしてください。
 
また、立方体をあらゆる角度から切って、その断面図を考える、折り紙で実際に展開から立体を作ったりすることで、立体を深く見る目が養われ、しっかりした記憶ができるのです。
 
 
実は入試につながる力は、中学1年の図形ではこの作業で養われた目です。
 
他には、垂直2等分線などの作図とねじれの位置だけ、と言っても過言ではありません。
 
こうしたことは学校や塾でもあまり行われていませんが、ここが重要なのです。
 
 
あとは、方程式の文章題を数多く解いて、解き方のポイントを考え、記憶するくらいです。
 
 
 
中学1年の数学で70点前後しか取れていないお子さんは、とにかく演習量が足りていません。
 
まずは時間をかけてしっかり勉強することから始めていきましょう。
 
また、90点以上取れているお子さんは、とくに図形問題に対して、問題集やプリント以外にも様々な試みをして、見る目、考える力を鍛えて、数学の「実力のもと」を磨いてください。